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建築用語集

建築用語集です。木造建築に関連する用語を詳しく解説しています。

「さ行」から始まる用語

再生可能エネルギー(さいせいかのうえねるぎー)
一度利用しても比較的短期間に再生が可能であり、資源が枯渇しない太陽光や太陽熱、水力、風力、バイオマス、地熱などから得られるエネルギーのこと。
サイディング(さいでぃんぐ)
建物の外壁に使用する耐水・耐候性などの機能を持った板状の外装材。窯業系サイディングや金属サイディングがある。
桟木(さんぎ)
桟は断面の狭い横木の総称で、建具の帯桟、木材製品を積み上げる際に挟む桟積みなどでも用いられる。また、コンクリート型枠の合板等を補強する為に裏添えされる木として接合し、パネル化する際にも用いられる。
三層フロア(さんそうふろあ)
木の繊維方向に対し直交になるよう3枚の天然木の板を接着する三層構成のフロア。ヨーロッパでは一般的。無垢フローリングに比べ、寸法安定性に優れるため、幅広で無垢の味わいを求める層に対応する。
CLT(しーえるてぃー)
Cross Laminated Timber (CLT)。JASでは直交集成板と訳している。ひき板(ラミナ)を繊維方向が直交するように積層接着した木質系材料です。厚みのある大きな板であり、建築の構造材の他、土木用材、家具などにも使用される。
C値(しーち)
「隙間相当面積(すきまそうとうめんせき)」参照
JIS(じす)
「日本工業規格(にほんこうぎょうきかく)」参照
JAS(じゃす)
「日本農林規格(にほんのうりんきかく)」参照
J-グレード(じぇーぐれーど)
2×4製材のうち、日本向けに適用される等級格付け。明確な基準はなく、仕入れ先で基準が異なる。通常、節や丸みなどが少ない良材で、そりや曲がりも厳しい基準が適用される。
シェルター(しぇるたー)
住居の原型として雨風がしのげる隠れ場所、避難場所。
敷居・鴨居(しきい・かもい)
和室の襖や障子などの建具を建て込む開口部の上下に取り付ける部材。上部に取り付ける鴨居と下部に取り付ける敷居で対になっている。
仕口(しぐち)
柱と梁、柱と土台など2つ以上の部材を、同方向に延長する継ぎ手に対し対角方向に接合する方法。近年の在来工法ではプレカット加工機による加工がされることが多く、また金物によって補強されることも多い。
湿式工法(しっしきこうほう)
モルタル、土壁、聚楽壁、珪藻土、漆喰など、乾燥や水和反応を利用して硬化させる材料を、水分を含んだ状態で施工する工法のこと。対義語:乾式工法。
地盤保証(じばんほしょう)
地盤に起因する不同沈下などの事故を保証する制度。品確法の瑕疵担保責任の対象に、基礎は含まれるが、地盤は含まれていない。適切な基礎設計のためには地盤情報が必要なことから基礎設計の一部と考えて瑕疵保険の対象とする考え方が出来る為、地盤調査または地盤補強工事に起因して、住宅が不同沈下した場合に行われる補修に対し、費用の一定割合を保険金として支払われる仕組み。
住生活基本法(じゅうせいかつきほんほう)
2006年6月8日に住宅政策分野におけるはじめての基本法として施行された。
今後制定されるや法律や講じられる施策の核もしくは根拠となる法律。
具体的に4つの基本理念が示されている。
・現在及び将来における国民の住生活の基盤となる良質な住宅の供給(第3条)
・住民が誇りと愛着をもつことのできる良好な住環境の形成(第4条)
・居住のために住宅を購入する者及び住宅の供給等に係るサービスの提供を受ける者の権益の擁護及び増進(第5条)
・低額所得者、被災者、高齢者、子どもを育成する家庭その他住宅の確保に特に配慮を有する者の居住の安定の確保(第6条)
集成材(しゅうせいざい)
小片の木材の繊維方向を平行にそろえ、厚さ、幅や長さの方向に接着している日本農林規格(JAS)で定められた木質材料。
不良部分を削除し、乾燥させて接着しているので、木材本来の特徴を生かしながらも寸法精度は高い。
住宅省エネラベル(じゅうたくしょうえねらべる)
住宅省エネラベルとは、省エネ法に基づき住宅の省エネ性能を表示するためのラベル。
住宅の省エネ性能を示すラベルには2種類の「住宅省エネラベル」が規定されています。
(1)「登録建築物調査機関」による評価に基づく緑色ラベル(第三者評価ラベル)
(2)建築主等が自ら行った評価に基づく青色ラベル(自己評価ラベル)
グリーンラベルの住宅は、住宅金融支援機構のフラット35Sエコの省エネ性能(トップランナー基準適合)の要件を満たすもの。
住宅性能表示制度(じゅうたくせいのうひょうじせいど)
2000年4月1日に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律」に基づき制定された、良質な住宅を安心して取得できる市場を形成するためにつくられた制度。
住宅を買う時や建てる時に、国土交通大臣に登録された登録住宅性能評価機関が、国が定めた技術基準で住宅の性能評価を行い、その結果を住宅性能評価書として交付する。
性能評価を受けるか受けないかは、任意である。
充填断熱工法(じゅうてんだんねつこうほう)
主に木造建築物に用いられ、柱と柱の間や、根太や大引きの間になどの構造体の間に断熱材を充填する。他には外張り断熱もあるが、一概にどちらが良いとは言えない。
準耐火構造(じゅんたいかこうぞう)
通常の火災において、建物の倒壊と延焼を防止するために必要とされる性能。火災時に一定時間構造耐力上の支障がないことが求められ、30分、45分、60分などの性能がある。木造も、「燃えしろ設計」を用いることで準耐火構造とすることが可能。
省エネ建材等級ラベル(しょうえねけんざいとうきゅうらべる)
窓等の断熱性能を分かりやすく示す目的で、2011年4月に施工された。断熱性能の高さが、熱貫流率によって★1つから★4つまで段階的に表示される。★が多いほうが断熱性能は高い。
森林認証(しんりんにんしょう)
環境ラベリング制度の一つ。森林の環境保全に配慮され、継続可能な体制で生産された木材に付与される。独立した第三者機関が、一定の基準をもとに認定する。森林認証制度は、適切に管理された森林に対する認証(森林認証/FM認証)と、加工・流通の認証(COC認証)の2つの認証で構成される。国際的な認証にFSCとPEFCがあり、日本には独自の認証としてSGECなどもある。
末口(すえくち)
丸太の伐り口(木口)で、立木の時に上側で細くなった方を末口、根元側を元口という。製材された商品についても同じ。建築の柱に使う場合も元口を下に、末口を上に使う。反対に使用する逆さ柱は敬遠される。
隙間相当面積(すきまそうとうめんせき)
建物全体の気密性能を表す値。C値ともいう。単位は㎠(隙間面積)/㎡(延べ床面積)。数値が小さいほど建物の気密性が高く、熱の出入りが少ないことを示す。建物を密閉した状態で強制的に空気を送り込み、どれだけ空気が漏れ出たのかを測定した値。
スケルトンインフィル(すけるとんいんふぃる)
スケルトンは骨組み、構造体のこと。内部の設備や間仕切り、内装部分のことをインフィルという。改修が容易な内部の間仕切り、設備と構造体を分離して設計された住宅をスケルトンインフィルいう。
筋違(すじかい)
水平方向の加重を負担する斜材。骨組みの歪みや変形を防ぐ為に、柱と土台、梁などに斜めに取り付ける。木製筋違は圧縮方向には効くが、引っ張り方向には効きにくく、配置と接合部なども考慮する必要がある。ブレースともいう。
スタッド(すたっど)
ツーバイフォー工法の住宅で使用される構造用部材で、面材を受ける縦材として使われる。在来工法の間柱に相当。
ステイン(すていん)
生地に染み込ませて着色する塗料のこと。木材に塗ると木目を損なわずに美しく仕上げることができる。
捨て貼り(すてばり)
仕上げ材だけでは強度が弱い時などに、仕上げ材の下にベニヤなどを貼って強度を上げる施工方法。
スパン(すぱん)
梁(柱と柱の間)の支点間の長さ。
スマートハウス(すまーとはうす)
ITを使って家庭内で消費するエネルギーを最適に制御する住宅。太陽光発電や蓄電池などのエネルギー機器、家電、住宅設備機器などをコントロールし、エネルギーをマネジメントすることで、CO2の排出を削減する住宅のこと。
隅柱(すみばしら)
建築物の角(入隅、出隅)にある柱。他の柱より大きい荷重が掛かる場合が多いため、隅柱には通常よりやや太い材を用いられる。
接合金物(せつごうかなもの)
木造建築で土台と柱、柱と梁、筋違、仕口や継手を緊結、補強する場合に使用する金物のこと。在来工法向けの金物を日本住宅・木材技術センターが規格化したものがZマーク金物。Cマーク金物は、日本住宅・木材技術センターが定めた2×4工法用の接合金物。
石膏ボード(せっこうぼーど)
鉱物である石膏を主成分とした芯材を板状にして、特殊な紙で包んだ建築用資材。石膏には結晶水が多く含まれており、火災時などの際はこの結晶水が蒸発することで火災などを遅らせることが出来る為、建築の内装下地として欠かせない資材。遮音性能にも優れており、フローリングの下などにも敷かれることが多い。
ZEH(ぜっち)
「ゼロエネルギー住宅」参照
ゼネコン(ぜねこん)
建築一式工事を請け負う建設業者と、土木一式工事を請け負う土木業者がある。「総合建設業」「総合工事業」ともいう。
ゼロエネルギー住宅(ぜろえねるぎーじゅうたく)
Zero Energy House (ZEH)。住宅の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、年間エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅。
ゼロエミッション(ぜろえみっしょん)
Zero emission。廃棄物のリサイクルを徹底し、自然界への排出をゼロにする仕組みを構築すること。1994年に国連大学が提唱した。ある産業で廃棄物とされるものを、別の産業で原料として使い、社会全体で廃棄物をゼロにする活動。
総合建設業(そうごうけんせつぎょう)
「ゼネコン」参照
外断熱(そとだんねつ)
蓄熱してしまう鉄筋コンクリート造(RC造)で、外壁面全体をボード状の断熱材で覆う方法。欧米では一般。
外張り断熱(そとばりだんねつ)
木造、鉄骨造での外断熱のこと。外断熱といわれることがあるが、蓄熱しない木造、鉄骨造では使わない。住宅の外壁面に断熱材を張る。充填断熱と外張り断熱を組み合わせた付加断熱もある。